CL佐藤章 清水 他2名
前夜、自然の森野営場にベースを張り、車で武尊沢林道終点車止めまで入る。雨が降ったり止んだり。登山道を約1時間で、入渓点に到着。数日の雨で、少々水量が多い。
暫く、ゴロゴロした岩の間を行くと、滑滝が続くようになる。
ヌルヌルで滑るが、靴のフリックションを確実に効かせながらいく。ホールドも微妙。
晴れていれば、乾いていてルンルンなのだが。
最初の8m滝は、福島がフリーで登り、後続は左岸をブルージック登攀。
残置ハーケンが、左岸に一本。水流の中のホールド・スタンスがいやらしい。
2本目の8m滝は、佐藤が登り、ハーケンを打ち、お助けを出す。
やはり、水流の中のホールド・スタンスが細かく、いやらしい。
ここで、周りの景色と草花に見とれながら、一休み。
参考文献にある2段13mの滝は、ガレで埋まってしまっている。
右岸岩壁
ガレで埋まった滝を乗り切ると、急に傾斜が増してくる。
先に、3段20mの滝が見えてきた。
核心の3段20mの滝、福島がリード。後続は、ブルージック登攀。
残置ハーケン有り、一本打ち足す。取り付き、岩が滑めって、ヌルヌル状態。
さらに、傾斜は増し、振り向くと高度をどんどん上げているのを感じる。
滑れば、あっという間だ。緊張感が心地よい。病気か慣れか。
5mのハングの滝、福島がリード。
ボロボロと小石が剥がれる。慎重に、確実に、登る。
傾斜が緩むが、直登不能のハング滝の手前で再び傾斜がきつくなる。
ここから、右岸急傾斜を草つきを頼りに高巻く。
中央の尾根に、トラバースすれば楽につめられそうなのだが、崩壊していて無理なので、途中から直登。
ふり返れば、そこは、桃源郷。あと数日で回りは、お花畑。
草付を暫く直登の後、石楠花の生えている笹薮に突入、強風地帯なのか背が低く楽。
石楠花に、這松が混じり始めると、藤原口からの登山道に飛び出して、遡行終了。
数分で、山頂に立つ。
あいにくの天候で、周りが見渡せなくて残念。
雨の中、山頂より手小屋沢非難小屋先分岐点を経由して藤原登山口へ下山。
途中、数箇所難所があり、鎖・ロープが設置されていた。約2時間にて車止めへ。
ときどき、霧がはれ、周りが見渡すことができ、風景を堪能。すばらしい。
人それぞれに、個々の感性に質と視点をを持って沢に入るが、
周りの風景の中にいろいろ感激させてくれる要素を持った沢であった。
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