武尊山武尊沢 (2006年7月15,16,17日)

連休は、利根川上流の武尊沢に連れて行ってもらった。金曜日の夜、合流し、前回6月の初め崖崩れのため通行止めだった尾瀬に通ずる「奥利根湯けむり街道」を通り「群馬県自然の森」に到着。いつもはテントを張れる場所があるのに、今夜はどうだ?テント・テント村だ。雨の中、場所が悪い傾斜地にテントを張った。地面はジュクジュク。案の定、朝気づいたら身体が50センチほど下に移動していた。到着祝に宴会。2時に就寝。

6時起き、7時出発、前夜来た道を藤原湖方面に下る。宝台樹キャンプ場は雨というのに、満員状態だ。途中にある「裏見の滝」は落差40メートル武尊最大の見事な滝である。武尊神社を通り過ぎ、車止めに着いた。あいにくの小雨だったがやる気むんむん。最初の一時間は、林道と登山道歩き。ようやく沢に出た。

2年前の6月初週に遡行したベテランが案内だ。ついこの間まで雪渓が残っていたような新緑の森を縫って遡行した。木々の緑がことさらに綺麗だ。雨のため水量が多いそうだ。ウドを捜したが大きく成長し過ぎて、先っぽの柔らかい部分を少し獲った。最初の8メートルの滝を過ぎたあたりから、徐々に木々が少なくなり、雨にもかかわらず天空がパット晴れてきた。両岸は岩壁に包まれ傾斜の泥壁にはウルイが残っていた。2年前の6月はこの地点から雪渓がズッート連続し歩き易かったそうだ。ドンドン進むと沢は狭く両岩壁は険しく高くなる。休憩時間にパンを半分食べる。全身ずぶ濡れ、身体が冷え寒い。早々、身体が冷え切らない前に出発。歩くと発熱し暖かくなる。ここのなめ滝は美しく、明るくパット空が開けている。あと数週間間すると、お花畑になるそうだ。源頭部に近づいて稜線が見えた。正面に円を描いたような奇岩があり、今にも崩れ落ちそうだ。足を乗せる沢床は弱くボロボロ壊れ、猫のような足使いになる。最後の5メートル滝は左にトラバースする。ツルツル滑りそうな草つき傾斜を慎重に登る。次は笹薮、雨のために足の置所が悪いとツルツル滑る。やっと石楠花、這松の潅木地に出る。ここはベテランが泳ぐように進む。ヤッタ!!稜線の登山道に出た。

そこからは武尊山頂上は5、6分。頂上は2人の老御夫婦だけだった。少々休憩、残りのパンを食べ、ハーネス・シュリンゲ・ヘルネット等の沢登り器具をザックにしまい込みさっさと下山開始。下りの登山道は修験道者が修行に使うようだ。要所々々に札が置いてあった。鎖場が数箇所あり、急勾配のところはロープ・階段が設置してあった。雨のため、泥濘でウェディングシューズが滑る。用心して下山したが数回滑った。