笛吹川東沢ホラの貝沢 (2006年7月2日)

安田 佐藤(章) 他4名
2日8時過ぎ、西沢渓谷入口駐車場を出発。 リーダーの福島さんは気合が入っている。
吊橋を渡り、東沢に入り、しばらくは河原歩きだ。 鶏冠谷出会いを過ぎしばらく進んで左岸の山道に登る。
清兵衛沢を過ぎるとホラの貝沢出合いに着く。 ガレで埋まった急なルンゼと言う感じだ。

早速装備をつけて急な沢を登るとすぐに 2段40mの滝が現れる。

下部はフリーで登る。 上段は福島さんがリードで登る。

左を登る。 下から見るとそんなに難しくなさそうなのだが 実際登ってみるといやらしい滝だ。

すぐに二俣となる。

25mの滝は下部を佐藤さんがリードする。 スラブが濡れていて、慎重に登る。 やはりいやらしい。
上部は福島さんがリードする。 続く20mの滝も福島さんがリードする。

チョックストーンに残置のスリングが架かっている。 下から左のスラブを登るように言う。
非常に滑りやすく難しい登りのようだ。 登ってからつるつるのスラブのトラバースもいやらしい。 ここはチョックストーンを腕力で登りきった方が簡単だったようだ。 余計なことを言ってしまって反省!

6mの滝は上部で念のためにザイルを出す。 この先、沢全体が滝のような登りで、80mナメ滝手前まで進む。
雨の中簡単に昼食を摂り10m滝を左から登る。 登り切ると圧倒されるような80滑滝が出現する。 あめでぬれているので直登はあきらめ左のブッシュ沿いに登る。 正面の岸壁手前からリードで右にトラバースする。

30mチムニー滝の下に立つ。 圧倒される迫力だ!

30mチムニーを偵察。 手前左側のカンテに残置ハーケンとボルトが連打されてスリングがぶら下がっている。
資料によるとクライミングシューズに履き替えて登っているようだ。 ここを登っていてピンが抜けビレーヤーのセルフも抜けると80mの滝を落ちていくことになる。 チムニーの奥にも登れそうな壁があるが非常に難しそうだ。 早速福島さんがリードで登るが取り付きからいやらしそうである。 水滴をかぶりながら気合を入れて登る。 残置ハーケンがあったが、抜けてしまうものもあったようで、新たにハーケンを打ち足しながら登る。

ガスが出てきた。福島さんが霞んで見える。 相当厳しそうだが、じりじり少しずつ進んでいく。 がんばれ!
私は手前のカンテからビレーしてもらい登ることにする。 1本目の残置ボルトにヌンチャクをかけ、ザイルを通す。 ヌンチャクを引っ張ってみると簡単に抜けてしまった。 2本目の残置まで距離があるので新たに2本ハーケンを打てば登ぼれるが、 リスがなさそうだし、岩が濡れているので無理をしないことにして下に降りる。
程なく福島さんから抜けましたとうれしそうな声が聞こえた。 後に続いて登るが、非常に厳しい登りであった。 A0で登ってしまう。
よくリードしたなと思う。 まじめに岩トレに励み、奥多摩の滝を登ってきた成果が出たと思う。 しっかり岩トレをしてから沢に行くべきだとあらためて感じた。 沢を甘く考えるでない!

続く30m岩溝状の滝は佐藤さんがリードするが、いやらしい登りだった。 佐藤さんも大活躍だった。やはり岩トレの成果が出てきたようだ。
この先も滝が続くが全ていやらしかった。 源頭と思われるところで左岸の尾根に登るがあまりにも急でザイル確保する。

尾根を登っていると絶望的な岸壁が現れるが、尾根を少し下り 進むとチンネのコルに出た。
実際はコルから踏み跡を鶏冠谷出合まで下るのだが、勘違いして鶏冠山の方に進んでしまい 時間をロスしてしまった。

急な踏み跡を下る。 ホラの貝沢は下りまでいやらしかった。
今回の山行のことを考えながら下る。 この沢は河原がない、沢全体が一本の滝のようなものだった。 流程は短いが、非常に中身の濃い沢だった。 振り返えり、佐藤さんと福島さんを見ると満足そうな顔をしていた。